市場の失敗

市場メカニズムが働いた結果において、パレート効率ではない状態、つまり経済的な「効率性」が達成されていない現象を市場の失敗といいます。

パレート効率な場合においても内部化されていない社会的費用があれば外部不経済となり市場の失敗となる。

市場の失敗が起こる原因の代表的なものとして、次のようなものが挙げられる。

  • 不完全競争による独占・寡占の存在や自然独占の傾向
  • 外部性の存在(正の外部性による過少供給、負の外部性による過大供給)
  • 公共財の存在(フリーライダーによる過少供給)
  • 情報の非対称性の存在
  • 不完備市場
  • 不確実性(リスク回避的な供給者による過少供給)
  • 費用逓減産業の存在。巨大な固定費のかかる産業(電力産業が典型)では供給曲線が右下がりとなる。日本では電力産業に事実上の地域独占が認められており、そのかわり、電力価格は国会で決められる公共料金となっている。

市場の失敗が起こる場合には、政府が何らかの方法で市場に介入するか、あるいは政府が直接的に財の供給者となる必要があると考えられている。事実、多くの国では市場の失敗を是正するための政策がさまざまな形で行われている。